◆ピロリ菌陽性とは?
ピロリ菌とは胃の粘膜に住みつき、慢性的な胃炎を引き起こします。自覚症状がない場合が多く、長期間にわたり感染すると胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどのリスクを高めることがあります。
◆薬物治療と治療期間について
- 1種類の胃酸分泌抑制薬と2種類の抗菌薬の計3剤を内服します
- 治療期間は通常1週間です
- 服用終了から4週間以上経過すると、除菌判定検査を行い、除菌が失敗した場合には2回目の除菌に進みます
◆感染経路について
- 汚染された水を介して起こるため、手洗いの徹底や汚染された水を避ける
- ヒトからヒトへの感染(家族内感染)が起こるため、口移しや食器の共有を避ける
◆家族ができるサポート例
- ご家族で検査を受ける:ヒトからヒトへ感染するため、ご家族も検査を受けることで早期発見に繋がります
- 体調変化に気を遣う:除菌治療は副作用症状(軟便・下痢・嘔気・味覚障害など)が見られます
- 定期的な内視鏡検査:除菌後も胃の検査を受けることを勧める
◆よくあるご質問(Q&A)
Q:症状がありませんが、治療は必要ですか? A:ピロリ菌に感染すると自覚症状がなくても胃の機能を低下させ、胃がんなどのリスクを高めます。そのため、早期の除菌治療が重要です。
Q:胃がんになるリスクが高い? A:薬物治療により除菌が成功すると、胃がん発症のリスクは下がります。しかし、ゼロになるわけではないので、早期発見のため定期的に内視鏡検査を受けることをお勧めします。
Q:副作用はどのくらい続く? A:1週間の服用を終えてしばらくすると自然に解消へと向かいます。服薬終了後も長く続く場合には必ず受診ください。副作用としては、軟便・下痢・嘔気・味覚障害などがあります。