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経鼻内視鏡検査について

経鼻内視鏡検査について

鼻からの内視鏡検査

鼻からの内視鏡検査

胃カメラ検査が苦しい検査となる最大の理由は、検査中にオエッとえずく嘔吐反射が起こるためです。咽頭反射は歯を磨くときに歯ブラシがのどに当たったときなどに起こる反射です。経口の胃カメラ検査では、胃カメラがのどを通るときに舌根部(舌の付け根部分)に当たることで、この咽頭反射が出現します。咽頭反射は、一度出現すると、胃カメラが入っている間はずっと継続してしまうため、「胃カメラ検査=キツい検査」となります。
しかし、経鼻内視鏡検査では、舌根部を通らずにスコープが胃の中に入ることができるため、嘔吐反射が起こりにくく、経口内視鏡検査よりも苦しくない検査を受けることが可能です。ただし、経鼻内視鏡検査は、スコープが通る鼻腔が狭い人や曲りが強い人は、スコープで鼻腔粘膜を損傷し、鼻出血や痛みを引き起こす可能性があります。また、スコープが鼻腔を通れないため検査自体が行えないといった可能性もあります。さらに苦しさの感じ方は、かなり個人差があるため人によっては経鼻内視鏡検査の方が苦しい検査となることもあります。内視鏡スコープは太い方が高性能なカメラが搭載できるため、以前はカメラの性能は「経口内視鏡>経鼻内視鏡」でした。しかし、2020年3月に国内・国外で内視鏡スコープのトップシェアを誇るオリンパス社から発売された最新鋭の経鼻内視鏡スコープであるGIF-1200Nは、経口内視鏡スコープと遜色ないレベルの画質が再現できるスコープになっています。経鼻内視鏡のため、拡大観察機能は搭載されておらず、精密検査や治療などの処置には適さないスコープですが、GIF-1200Nは経口内視鏡と遜色ない高画質を可能にしており、スクリーニング検査には必要十分な機能を備えた最新鋭の経鼻内視鏡スコープです。
当クリニックでは、このオリンパス社の高性能な経鼻内視鏡スコープ「GIF-1200N」を導入しています。健診・人間ドック、胃がん検診などの自覚症状が無い方の胃のスクリーニング検査として、当クリニックの経鼻内視鏡検査はお勧めです。

実際に経鼻内視鏡検査を
受ける場合の流れ

鼻からの胃カメラ検査を受ける場合の院内滞在時間(ご来院からお会計まで)は、約1~1.5時間です。
実際に検査を受ける場合の流れは、経口内視鏡検査の場合と大きく変わりませんが、下記の点が異なります。

経口内視鏡検査と検査前の流れで異なる点

  1. 鎮静剤を投与するための点滴ルートの確保が不要
    経鼻内視鏡検査は、基本的に鎮静剤を使用しない検査です。このため、薬を投与する点滴ルートの確保が不要です。
  2. 経鼻スコープを挿入するための前処置
    鼻腔に鼻の粘膜の血管を収縮させ、スコープの通過を良くするスプレーを行います。これにより、スコープ挿入時の鼻血やくしゃみの出現を抑えます。次に、小さな注射器で局所麻酔のゼリーを少量鼻腔に注入し、鼻で深呼吸した後、再度、局所麻酔のゼリーを注入し、約2分間放置します。2分経過後、局所麻酔のゼリーを塗った柔らかいゴムでできた細いチューブをゆっくりと鼻腔に挿入し、スコープの挿入をスムーズにします。

経口内視鏡検査と検査後の流れで異なる点

  1. 検査後のリカバリールームでの休憩が不要
    鎮静剤を使用しない検査のため、検査終了後にリカバリールームで休憩する必要はありません。

*その他の流れは経口内視鏡検査の場合と同じです。詳細については、以下のリンクをご参照下さい。

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