こんにちは。
鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニックの院長の細川です。
さて、日々の診療の中で、便秘についてご相談を受けることが多くあります。
その中でも特に多いのが「便秘に良い食べ物は何ですか?」というご質問です。
食事と便秘には深い関係があります
便秘の原因はさまざまですが、運動不足と並んで「食事の内容」は大きな要因のひとつです。中でも注目すべきなのが 食物繊維の摂取量 です。
厚生労働省の推奨では、
- 成人男性:1日あたり20g以上
- 成人女性:1日あたり18g以上
の食物繊維を摂ることが目標とされています。
しかし現実には、日本人の平均摂取量は約14gとされており、多くの方が不足しているのが実情です。
食物繊維には2種類あります
単に「たくさん摂ればいい」というわけではありません。食物繊維には以下の2種類があります。
食物繊維の種類 |
働き |
多く含む食品例 |
🟤 不溶性食物繊維 |
● 腸を刺激して便のカサを増やす |
ごぼう・さつまいも・玄米・豆類・きのこ類・切り干し大根など |
🔵 水溶性食物繊維 |
● 便をやわらかくしてスムーズな排便を促す |
わかめ・昆布などの海藻類・葉物野菜・みかん・りんごなど |
実は、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、便が硬くなって逆に出にくくなることもあるため、バランスよく摂ることが重要です。
食べる“量”も見直してみましょう
「朝食を抜いてしまう」「食事量が極端に少ない」といった生活習慣も、便秘の原因になります。
1日3食をきちんと摂ることで、胃腸がしっかりと動き、排便のリズムも整いやすくなります。
バランスの良い食事のポイント
野菜は、「土の中で育つもの(根菜)」と「土の上で育つもの(葉物)」をバランスよく。
海藻や果物も積極的に取り入れましょう。
下剤に頼る前に、まずは生活習慣の見直しを
便秘=下剤というイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、まず見直すべきは 食事・運動・生活リズム といった日々の生活習慣です。
毎日のちょっとした積み重ねが、将来の腸の健康に大きな差をもたらします。
「最近お通じがスッキリしないな」と感じている方は、まずは食事から見直してみませんか?
当院は、鹿児島市の鹿児島中央駅西口に直結した徒歩1分のAMU WE 3階にある消化器内科・胃腸内科・内視鏡内科を専門とするクリニックです。
鎮静剤を使用した苦痛に配慮した胃内視鏡検査(胃カメラ)および大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を実施しております。
大腸カメラ検査では、検査中に大腸ポリープが見つかった場合、ご希望に応じてその場で切除する日帰り手術にも対応しています。
また、便秘に関するご相談や内視鏡による精密検査も承っております。
お腹の不調でお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
監修:鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック 院長 細川 泰三