検査を受けるだけで安心していませんか?

大腸がん予防に本当に大切なのは「検査の質」
見逃しを防ぐADR(腺腫発見率)と、ポリープを残さないクリーンコロンへの当院の取り組み

大腸がん予防に本当に大切なのは
「検査の質」
見逃しを防ぐADR(腺腫発見率)と、
ポリープを残さないクリーンコロン
への当院の取り組み


大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受ける際、苦痛の少なさは非常に重要です。しかし、それ以上に重要なのが「がんの芽(ポリープ)を見逃さないこと」です。

当院では、検査の精密さを測る客観的な世界指標「ADR(腺腫発見率)」を重視し、高水準の検査精度維持に努めています。

ADR(腺腫発見率)とは?

ADR(腺腫発見率)とは?ADR(Adenoma Detection Rate)とは、大腸内視鏡検査を行った患者様のうち、将来がん化するリスクのある「腺腫(腫瘍性ポリープ)」をどれだけの割合で発見できたかを示す数値です。

この数値は、単なる統計データではありません。「医師がいかに微細な病変を見落とさずに発見できているか」を表す、検査精度の最も重要なバロメーターです。

腺腫(Adenoma)とは

放置すると大腸がんになる可能性があるポリープです。これらを早期に発見し切除することが、最も有効な大腸がん予防となります。

数値の意味

ADRが高い医師ほど、小さな病変も正確に捉えており、大腸がんの予防効果が高い検査を提供していることを意味します。

なぜADRが重要なのか(医学的根拠)

ADRの数値は、検査後の大腸がん発症リスクと密接に関係していることが、世界的な研究で証明されています。

ADRと大腸がんリスクの関係

大規模な臨床研究において、「ADRが1%上昇すると、大腸がんの発症率が3%、死亡率が5%低下する」ことが報告されています。
(Corley DA, et al. N Engl J Med. 2014)

内視鏡検査は、医師の技術や観察眼によって精度に差が生じる検査です(ADR報告値:7.6%~52.5%など)。「検査を受けたから安心」ではなく、「精度の高い(ADRが高い)検査を受けてこそ、将来のがんリスクを低減できる」と言えます。

世界的な目標基準と当院の実績

米国消化器内視鏡学会(ASGE)等のガイドラインでは、質の高い検査を担保するためのベンチマーク(目標値)を以下のように定めています。

当院の実績

高い検査精度(ADR)を実現するための取り組み

当院では「見逃しのない検査」を実現するために、「最新機器の導入」と「観察技術の徹底」を行っています。

① 最新内視鏡システム「EVIS X1」の導入

最新内視鏡システム「EVIS X1」の導入オリンパス社の最上位機種「EVIS X1」を導入し、微細な病変の発見をサポートしています。

  • NBI(狭帯域光観察)
    特殊光で血管構造を強調し、見えにくい平坦な病変を浮き上がらせます。
  • TXI(構造色彩強調昨日)・RDI(赤色光観察)
    粘膜の構造や色調、深部血管を最適化し、早期発見・早期診断に寄与します。

② 丁寧な観察時間の確保(観察時間の確保に注力)

丁寧な観察時間の確保(観察時間の確保に注力)「検査時間が短い=上手な検査」ではありません。見落としを防ぐためには、大腸のヒダの裏側まで丁寧に観察するための十分な時間が必要です。当院では、精度の高い検査を実現するために、鎮静剤の使用を積極的にお勧めしています

鎮静剤を使用する最大の理由は、患者様に苦痛がないリラックスした状態を作ることです。患者様が落ち着いていらっしゃることで、医師は時間をかけて詳細な観察を行うことが可能になります。

医学的な裏付けとして、観察時間が6分以上の医師は、ポリープ発見の重要な指標であるADR(腺腫発見率)が高いことが報告されています(N Engl J Med 2006)。また、鎮静剤の使用によって十分な観察時間を確保することは、このADRの向上に直結します(Gastroenterol Res Pract. 2020)。さらに、患者様が痛みを感じず安静を保てるため、発見したポリープをその場で切除する処置(ポリペクトミー)も、より安全に遂行しやすいという大きなメリットがあります(Clin Exp Gastroenterol. 2019)。

当院ではこうした明確なエビデンスに基づき、患者様が苦痛を感じにくい状態で、安全かつじっくりと精度の高い検査・治療を受けていただける体制を整えております。

※観察時間

内視鏡検査でいう「観察時間」とは、内視鏡が大腸の一番奥まで到達したあと、引き抜きながら大腸の内側を丁寧に確認する時間のことを指します。

③ 日本消化器内視鏡学会専門医による検査

日本消化器内視鏡学会専門医による検査当院の内視鏡検査は、すべて経験豊富な専門医(院長)が担当します。高い盲腸到達率(大腸の一番奥まで確実にスコープを進める技術)と、適切な前処置指導、そして豊富な診断経験に基づき、質の高い検査を提供します。

④ 【当院のこだわり】
がん化リスクを断つ「Clean Colon(発見された全ての腺腫性ポリープが切除された後の大腸)」の追求

【当院のこだわり】当院では、単にポリープを見つけるだけでなく、その「質的診断」と「切除判断」において、最新の医学的知見に基づいた積極的な方針を採用しています。

見逃されやすい「SSL(鋸歯状病変)」の発見と切除

これまで、大腸ポリープのなかでも「過形成性ポリープ(HP)」と呼ばれるものはがん化のリスクが低く、内視鏡検査で見つかっても「切除せずに経過観察でよい」と考えられてきました。
しかし近年の研究により、過形成性ポリープと考えられていた病変の一部に、将来がん化するリスクを持つ「SSL(無茎性鋸歯状病変)」が含まれていることが明らかになりました。
過形成性ポリープとSSLは、どちらも平坦で周囲の正常な粘膜と見分けがつきにくく、発見が非常に難しい病変です。さらに見た目(内視鏡所見)が酷似しているため、外観のみで両者を正確に鑑別することは難しいとされています。

このように、鋸歯状の病変から大腸がんが発生するプロセスは「鋸歯状経路(serrated pathway)」と呼ばれ、大腸がんの重要な発生ルートの一つとして近年注目されています。

米国の予防概念「Clean Colon(クリーンコロン)」を目指して

当院では、一見無害に見えるポリープであっても、拡大内視鏡などを用いて詳細に観察・診断し、SSLの疑いがある病変は積極的に切除を行っています。
これは、大腸内をポリープのないきれいな状態にリセットするという、米国の予防医療の考え方「Clean Colon」に準じたものです。
「疑わしい病変は見逃さず、適切に切除する」。この徹底した姿勢こそが、当院の高いADR(腺腫発見率:がんの芽となるポリープを見つけ出す精度の指標)を支え、患者様の将来的ながんリスクを極限まで下げることにつながると確信しています。

信頼できる内視鏡検査をお探しの方へ

大腸内視鏡検査のゴールは「受けること」ではなく、「がんの芽を確実に見つけ、将来の健康を守ること」です。
当院は、ADRという客観的な指標を公開することで、検査の「質」に対する透明性を確保し、患者様に安心して受けていただける医療を提供し続けます。
大腸がん予防のための精密な検査をご希望の方は、ぜひ当院へご相談ください。

監修:鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック  院長 細川 泰三

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