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【大腸がん検診】便潜血検査で早期発見のチャンスを逃さないために

こんにちは。鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック 院長の細川です。

今回は、大腸がん検診として広く行われている「便潜血検査」について、皆さんに分かりやすくご説明したいと思います。


💡便潜血検査とは?

便潜血検査とは、便の中に目に見えないレベルの血液が混じっていないかを調べる検査です。
主に自宅で行う簡単な検査で、検査キットのスティックで便を採取して提出するだけです。

現在主流となっているのは「2日法」と呼ばれる方法で、2日分の便を別々に採取して調べます。
厚生労働省もこの方法が大腸がんによる死亡率を下げる効果があると推奨しています。

 


便潜血検査のしくみと特徴

大腸がんは進行すると、がんの表面がもろくなり、便が通る際に出血しやすくなります。
便潜血検査では、ごく少量の血液でも反応する抗体検査を用いるため、早い段階での出血を検出することができます。

  • 自宅で簡単にできる
  • 身体への負担がほぼゼロ
  • 比較的安価に受けられる

という点で、検査に慣れていない方や初めて大腸がん検診を受ける方にとっても受けやすい方法です。

 


知っておきたい限界(デメリット)

便潜血検査は便利な検査ですが、「がんかどうか」を確定するものではありません。

陽性でも

痔や炎症が原因の場合もある(=偽陽性)

陰性でも

出血しない大腸がんは見逃される可能性あり(=偽陰性

つまり、「陽性なら必ず大腸がん」というわけではなく、陰性だからといって安心しきることもできないという点は理解しておきましょう。

 


🔍1回でも陽性が出たら「大腸カメラ」へ

とはいえ、便潜血検査で1回でも陽性になった場合は、必ず大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。

なぜなら、出血の原因が大腸がんやポリープなどの病変である可能性があるからです。
内視鏡検査では、病変を直接確認でき、必要があればその場でポリープ切除などの処置も可能です。

特に早期大腸がんは、検査中に切除して完治を目指せることもあるため、早期発見がとても重要です。

 


🚨便潜血検査が陰性でも安心できないケース

  • 排便時に血が混じる
  • 最近、便通が不安定になった
  • お腹の張りや痛みがある
  • 家族に大腸がんの既往がある

このような症状や背景がある方は、便潜血検査が陰性でも大腸カメラを受けることをおすすめします。
進行した大腸がんのうち、約30%は出血を伴わず、便潜血検査では見つからないとされています。

 


🏥 当院でのご相談について

当院は、腹部超音波検査に加え、鎮静剤を使用した苦痛に配慮した胃カメラ・大腸カメラ検査も行う、おなかの専門クリニックです。

鹿児島市のターミナル駅である鹿児島中央駅西口に直結した徒歩1分の「AMU WE3階に位置し、通勤・通学の途中やお買い物のついでにも立ち寄りやすい便利な立地です。

消化器病専門医と消化器内視鏡専門医を取得した医師による丁寧な診察と検査で、皆さまのおなかの健康をしっかりサポートいたします。当クリニックでは、便潜血検査に関するご相談や、陽性後の大腸内視鏡検査を多数実施しております。
鎮静剤を用いた苦痛に配慮した検査を提供しており、「思ったより楽だった」と多くの患者さんから評価をいただいております。

少しでもお腹の気になる症状があれば、是非一度、お気軽にご相談ください。

 


🌿まとめ

  • 便潜血検査は、大腸がんの早期発見に役立つスクリーニング検査
  • 陽性なら必ず大腸カメラを
  • 陰性でも症状があれば大腸カメラを検討
  • 早期発見・早期治療で大腸がんは治せる病気です

「便潜血検査で陽性だった」「大腸カメラが必要か不安」といったお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
皆さまの安心と健康をサポートいたします。

 

監修:鹿児島中央駅西口消化器内科・胃大腸内視鏡クリニック  院長 細川 泰三

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